ヤスクマの卓球Log

卓球が好きな大学院生のブログ。デュエプレや投資などなんでも書きます。

美しき多様性社会という地獄

最初に注意なのですが、僕は別に多様性を認める社会を否定しているわけではありません。

 

多様性社会は個性を尊重する社会

多様性を認める社会というのは、個性を大事にします。これは素晴らしいことで、LGBTの方々だったり発達障害の方々が認められ様々なことをあきらめないで済むようになります。自分が自分らしく生きることができる幸せな世界です。

 

しかし、自分のことを自分で決められる自由がある反面、自分の価値は自分で見出さなければならないという辛さがあります。他者が自分の存在を肯定してくれないので、常に自分で自分の存在価値を決めなければいけないのです。他者が自分の価値を決めつけてくれれば、それに乗っかることも反発することもできるのですが、それが出来ません。

内側から湧き上がる痛み

最近、自己肯定感の低い若者が多いとよく耳にする。これは、上に書いたように自分が自分の価値を見出さなければならない現代に特有な病気であると感じる。自分の価値を決めるとき、頼りにするのは結局”数値”である。どれだけ稼いでいるか、学歴、生産性、これらから決めるのが最も楽てある。この数値化できる自分の価値を他者と比べ負けている時、自分は劣っている人間だと思い込んでしまう。

 

自分の価値を自分で決めるということは、自分の価値がないということも自分で決めることになるのである。自分を自分でジャッジするというのは、自分の内側から痛みを湧き上がらせる。

 

僕を含めた若者世代の漠然とした生きづらさは、こういうところに起因しているのかなと思った。自己責任論が近年強くなっているのもこれが一つの要因である気がする。

 

自分の首を自分で絞めているような息苦しい地獄で、僕らは自己を肯定し続けなければいけない。